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テレビの不思議

週刊誌が報じてテレビが報道しない理由――「文春砲」にテレビが勝てない3つの構造的な違い

週刊誌

「文春砲」にテレビが負けてしまうのはなぜなのか。気になったことはありませんか?

そこには、テレビと週刊誌の構造的な違いがあります。X子さんの報道も、週刊誌だからこそできたことでした。テレビの中から見た、そのワケを解説します。

雑誌と新聞のイメージ

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Table of contents
  1. 理由1:ゴシップの考え方がまったく違う
  2. 不倫は「犯罪」ではない
  3. 公人なら報じる、芸能人は「グレーゾーン」
  4. 理由2:芸能人はテレビ局の「取引先」でもある
  5. 理由3:テレビには長期取材をする体力がない
  6. テレビからスクープはもう出ないのか?
  7. まとめ

理由1:ゴシップの考え方がまったく違う

不倫は「犯罪」ではない

不倫は読んで字のごとく「倫理にあらず」ということで、犯罪ではありません。民事裁判で賠償を負うことはあっても、犯罪ではないのです。なので、一般的にニュースになることはありません。

「東京都の会社員が不倫をしました」というニュースを見たことはないと思います。事件でもなんでもないので報じませんし、報じる権利すらありません。報じればただの人権侵害です。これが不倫、いわゆるゴシップの扱いです。

公人なら報じる、芸能人は「グレーゾーン」

しかし、これが公人になると話が変わります。倫理性や説明責任に関わる問題となり、ニュースになります。政治家が不倫で失脚するのはよくあることですし、総理が不倫で退陣に追い込まれた例もあります。

そして、その間にいるのが「半公人」である芸能人です。ここの扱いが極めてグレーゾーンになります。

  • 週刊誌:ここを積極的に報じる。むしろここが主戦場といっても過言ではない
  • テレビ:芸能人の不倫は報じるものではない、と考えている人が大多数

理由2:芸能人はテレビ局の「取引先」でもある

テレビの人が芸能人のゴシップを報じない理由の大部分は「公人ではないから」です。ただ、テレビ局にとって芸能人は一緒に仕事をする取引先でもある、という関係性も多少は関係しています。

それでも、世の中の関心があまりに高くなれば、報じざるを得ないとして報じます。だから、テレビの報道はすべて週刊誌の後追いになるのです。

理由3:テレビには長期取材をする体力がない

取材のイメージ

はっきり言ってしまえば、今のテレビ局には体力がありません。そのため、取材に時間がかかるものはあまりやりません。やるとすれば、犯罪や汚職といった公益性の高いものだけです。

たとえば社会部が「ある芸能人が覚醒剤で警察にマークされている」という情報を入手すれば、長期取材をすることもあります。ただ、テレビ報道は毎日報じるニュースの量ですでにキャパオーバーで、長期取材に人を割く余裕がもうありません。

一方、週刊誌はフリーの記者やタレコミといった情報から取材に入り、それがスクープ、いわゆる「文春砲」につながります。だから、そこに多くのリソースを注ぎ込むのです。

テレビからスクープはもう出ないのか?

現場の記者には、やる気に満ちている人もいます。ただ、テレビ局の体力が減り、その場しのぎの自転車操業になっている面が多いので、正直難しいのかな、というのが私の感想です。

一方で、SNSでフェイクニュースが当たり前になってきた今、新聞やテレビといった「オールドメディア」への回帰は、いずれ起きると思っています。だからこそ、信頼を取り戻すためにも、テレビは取材にリソースを割くべきだと思います。果たしてどうなるのでしょうか。

まとめ

  • 不倫は犯罪ではないので、一般人ならニュースにならない。公人ならなる
  • 芸能人は「半公人」のグレーゾーン。週刊誌の主戦場だが、テレビは基本的に報じない
  • 芸能人がテレビ局の取引先でもあるという関係性も、多少は影響している
  • テレビには長期取材の体力がなく、報じるときは週刊誌の後追いになる
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