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夕方のベランダ。冷えた手でポリタンクのふたを開け、手押しポンプの頭を「シュポ、シュポ」。ストーブのタンクがいっぱいになるまで、しゃがんだまま待つ。そして、ふと目を離したすきに、あふれそうになってあわてる。冬支度のなかでも、灯油の給油は「毎回ちょっと面倒」な家事の代表です。立冬(2026年は11月7日)を前に、今年はこの1手を減らしませんか。
この記事は、石油ストーブやファンヒーターの給油を、今も手押しポンプでしている人のためのものです。比べるのは、Amazonで「過去1か月で2000点以上/1000点以上購入」と表示されている工進(KOSHIN)の乾電池式2つ。どちらもスイッチを入れれば給油が始まり、満タンで自動停止します。決め手は「給油のたびにポンプを抜き差しするか、ポリタンクに取り付けたまま使うか」です。
Table of contents
結論:安く速く済ませるならEP-306、抜き差しをやめたいならEPF-803
- まず1台、安く:工進「EP-306」(1,036円)。ポリタンクに差し込むタイプ。工進の公式サイトには「吐出量12L/分で5L缶満タンまで25秒」とあります。
- 抜き差しの手間もなくしたい:工進「EPF-803」(2,191円)。ポリタンクに取り付けたまま使う固定式。商品ページには「取り外し不要のポリタンク直付けタイプ」とあります。
- 共通:単3形アルカリ乾電池で動く(別売)、満タンで自動停止、灯油専用。
価格はAmazon.co.jpの各商品ページ(2026年10月30日確認)の表示です。仕様は工進の公式サイト・取扱説明書と商品ページで照らし合わせました(下の照合表)。
減るのは「シュポシュポ」と「見張り」の2つ
手押しポンプの面倒は、押し続けることだけではありません。いつ満タンになるか、給油口をずっとのぞき込んでいる「見張り」もセットです。電動ポンプは、スイッチを入れると給油が始まり、満タンになるとセンサーが感知して止まります。EP-306は工進公式の仕様で「液面感知センサー」、EPF-803は取扱説明書で「停止線まで灯油が入り、センサー部がぬれると感知して自動停止」と説明されています。
ただし、EPF-803の取扱説明書には「給油中は離れない」(あふれる場合があるため)とあります。自動停止は「見張りを楽にする」機能で、その場を離れてよい機能ではありません。それでも、ポンプを押す手が空き、止めどきを自分で判断しなくてよいだけで、寒いベランダにしゃがむ時間は短くなります。

へえ、の話:5Lが25秒、そして給油は「必ず火を消してから」
EP-306の吐出量は毎分12L(JIS S 2037流量試験法による、工進公式)。工進は「5L缶満タンまで25秒」と書いています。押し続ける必要はなく、スイッチを入れて待つだけです。
もう1つ知っておきたいのが、製品評価技術基盤機構(NITE)の注意喚起です。「カートリッジタンクのふたの締め方が不十分だったなどで、灯油が漏れて発火した火災」37件のうち、23件は「消火せずに」給油していた事故でした(NITE、平成28年11月25日作成の資料)。給油時自動消火装置のある機種でも、作動直後は燃焼筒が高温なので、ふたが閉まっていること・周りに灯油が漏れていないことを確かめてからセットするよう書かれています。
同じ資料には、ガソリンや混合油を誤って給油しないこと、昨シーズンから持ち越した灯油を使わないことも並んでいます。持ち越した灯油は、見た目が変わらなくても劣化している場合がある、というのは意外と知られていない点です。ポンプを新しくするついでに、去年の灯油が残っていないかも確かめておきましょう。
EP-306:差し込み式、1,000円台前半で「速さ」を取る

EP-306は、ポリタンクに差し込み、ノズルをストーブのタンクに入れてスイッチを入れる、いちばん基本の形です。工進の公式仕様では次のとおり。
- 吐出量:12L/分(灯油)
- 電源:単3形アルカリ乾電池2本(別売)。工進公式には「充電式電池も使用可能(マンガン電池は使用不可)」
- 自動停止:液面感知センサー
- 吐出ホースの長さ:620mm
- 使用液温:約-5〜+45℃
2026年10月30日のAmazonでは「過去1か月で2000点以上購入」と表示されていました。給油する場所が決まっていて、使い終わったらポンプを抜いてしまっておけば十分な人向け。商品ページには「ストーブ側燃料タンクの給油口の内径22ミリ以上に使用可能」とあるので、手持ちのストーブの給油口は先に確かめてください。

EPF-803:固定式、ポリタンクに付けたまま

EPF-803は、ポリタンクの口に本体を取り付けたまま使う固定式です。商品画像には「ポンプの抜き差し不要」「灯油がこぼれない」「臭いがない」とあり、取扱説明書の仕様は次のとおりです。
- 給油能力:8L/分(灯油、JIS S 2037流量試験法)
- 電源:単3形アルカリ乾電池4個(別売)
- 対応する灯油かん:口の外径50mm(JISマーク/推奨・認定マーク付きの灯油かん専用)
- 使用温度:約-5〜+45℃
- 押しボタンスイッチとLEDランプ。クランプのクリップで燃料タンクに固定できる
取扱説明書には、クランプ(調節ホルダー)の位置で止まるタイミングを調節できるとも書かれています(上=早めに停止、下=遅めに停止)。最初は一番上に設定し、様子を見て調整するよう書かれています。
吐出量はEP-306の12L/分に対して8L/分と控えめです。そのぶん、給油のたびにポリタンクへ差す・抜くという手間がなくなります。商品ページには「ベランダコンテナ収納BOXに収納出来ます(内寸約413mm以上)」ともあります。なお取扱説明書には「ポンプを灯油かんに取り付けたまま運搬しない」とあるので、ポリタンクを持って運ぶときは外します。2026年10月30日のAmazonでは「過去1か月で1000点以上購入」と表示されていました。

照合表:公式と商品ページ、どこまで一致しているか
買う前に迷いやすい数字を、工進の公式情報とAmazonの商品ページで並べました(2026年10月30日確認)。
| 項目 | EP-306 | EPF-803 |
|---|---|---|
| 形 | 差し込み式 | 固定式(ポリタンク直付け) |
| 吐出量 | 12L/分(公式・商品ページとも) | 8L/分(取扱説明書・商品ページとも) |
| 電池 | 単3アルカリ2本(別売) | 単3アルカリ4個(別売) |
| 自動停止 | あり(液面感知センサー) | あり(センサー部がぬれると停止) |
| 重さ | 公式0.24kg/商品ページ170g(表記が異なる) | 商品ページ340g |
| 価格 | 1,036円(参考価格1,380円) | 2,191円 |
EP-306の重さは、工進公式(0.24kg)とAmazonの商品詳細(170g)で数字が違っていました。どちらにしても片手で持てる重さですが、数字で比べたい人は公式の値を目安にしてください。
選び方:迷ったら「抜き差しが面倒か」
- とにかく安く、速く給油したい → EP-306。12L/分、1,036円。
- 給油のたびにポンプを差したり抜いたりするのが面倒 → EPF-803。給油する場所では付けたまま使え、止まる位置も調節できる。
- ポリタンクの口が合うか不安 → EPF-803は「口の外径50mm、JISマーク/推奨・認定マーク付きの灯油かん専用」。手持ちのポリタンクを先に確かめる。
どちらを選んでも、給油はストーブの火を消してから、終わったらふたが閉まったことを確かめる。これだけは手押しでも電動でも同じです。
よくある疑問
灯油以外(ガソリンや軽油)にも使える?
使えません。工進は使用できない液体の例として、軽油、ガソリン、第一石油類、A重油、溶剤、薬品、水などを挙げています。どちらも灯油専用です。
電池は付いてくる?
2つとも乾電池は別売です。EP-306は単3形2本、EPF-803は単3形4個。マンガン電池は使えません。
満タンで止まるなら、その場を離れてもいい?
EPF-803の取扱説明書には「給油中は離れない」とあります(あふれる場合があるため)。自動停止は止めどきを任せる機能として使い、給油中はそばにいてください。
価格と仕様(2026年10月30日確認)
- 工進 乾電池式灯油ポンプ EP-306(白/茶):1,036円(参考価格1,380円)。差し込み式、吐出量12L/分、単3形アルカリ乾電池2本(別売)、満タン自動停止、吐出ホース620mm。
- 工進 乾電池式灯油ポンプ[固定式] EPF-803(ベージュ):2,191円。ポリタンク直付け、給油能力8L/分、単3形アルカリ乾電池4個(別売)、満タン自動停止、灯油かん口外径50mm対応。
価格は確認時点のAmazon.co.jpの表示で、変わることがあります。最安値を保証するものではありません。
今年の冬は、給油の「シュポシュポ」を1手減らす。安さと速さならEP-306、抜き差しをやめるならEPF-803です。
出典:工進 乾電池式灯油ポンプ EP-306(公式)、工進 EPF-803シリーズ 取扱説明書(PDF)、NITE「石油ストーブ・石油温風暖房機の気をつけるポイント」(PDF)、国立天文台 令和8年暦要項(二十四節気)。いずれも2026年10月30日確認。
本文中の写真のうち「イメージ写真」とあるものは雰囲気のイメージで、紹介している商品や特定の製品ではありません。商品の画像は、Amazon.co.jpの各商品ページのものです。
