オリンピック放送のウラ側 お金編

オリンピック放送のウラ側 お金編

4年に一度のスポーツの祭典オリンピック。
実はテレビの祭典でもあります。
かけられる予算も膨大ですし、機材メーカーもオリンピックごとに新しい機材を開発します。でもオリンピックの放送を見ていて不思議に感じたことはないですか?
今回はそんなテレビのオリンピックのウラ側について解説します

オリンピック

とにかく高い放映権料

オリンピックを放送するには放送権料を支払う必要があります。
しかし、この金額が膨大なんです。
普段1万円の新聞記事を使うことすらケチっているテレビ局なんですが
オリンピックの放送権料は4大会合わせて1100億円
(平昌・東京の2大会が660億円、2022年冬季大会・2024年夏季大会が440億円)
日本テレビの純利益が240億円ほどですから、とんでもない金額だといいうことがおわかりになると思います。

中継の金メダルはやっぱりNHK

中継を視聴していてもなんだかんだでNHKを見ているのではないでしょうか。
その理由は簡単です、主な決勝戦はNHKが中継しているからです。
東京オリンピックでもサッカー、卓球、柔道、競泳、バドミントン、レスリングといった花形競技や日本が強い競技はNHKが中継しています。
じゃ、なんでNHKがそんなにおいしいところを持っていけるかと言うとこれも放送権料なんです。
先程の1100億円の放送権料はNHKと民放でつくるジャパンコンソーシアム、通称JCが買い取ります。このJCのお金の半分はNHKが支払っている(といわれている)のです。
だから、主なものはNHKが放送することになるのです。

民放の中継は運任せ?

民放の中継はどうなるかというと、これ基本的に話し合いです。
例えばテレ朝は水泳に力をいれているのでお願いしますとか、バレーはフジテレビとか、各局で力を入れている競技があるのでそのあたりで折衝します。
しかし、当然他の局も放送したいわけで喧々諤々の議論になるそうです。
サッカーのワールドカップも似たような仕組みなのですがあれはくじ引きです。

もしかしたら日本での中継はなくなるかも

オリンピックが見れないなんて信じられないかもしれませんがあり得る話なんです。
というのも放映権料が高すぎる。
だいたい1大会で200億から300億の放映権料がかかります。
放送するのはわずか2週間。
これは普通に赤字です。
でもテレビでオリンピックを放送しないわけにはいかないということで赤字を垂れ流しながらテレビ局はオリンピックを中継しています。
しかも回を重ねるごとに放映権料は値上がりしています。
その原因はアメリカが値段を釣り上げているからですが、さすがに日本はもうついていけないレベルになってきていて、ジャパンコーポレーションから抜けたいというテレビ局もでてきています。
近いうちにオリンピックはダ・ゾーン独占ということは起きうることです。

とにもかくにもステイホームのオリンピック。
今年はお家で中継を見てニッポンを応援しましょう!

 

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