M1 Max MacBook Proの価値は160万円か?

  • 2021.10.21
  • 2021.10.23
  •  
  • Apple
M1 Max MacBook Proの価値は160万円か?

多くのクリエーターが待ちわびたM1 Pro/Max搭載のMacBookProがついに登場しました。
Apple自身が”モンスター”と表現するパワーを備えたMacBookとなりましたがどれだけ”モンスター”なのかを解説します。

M1 Pro/Maxの凄さはCPUとGPUだけじゃない

M1Chip

ただでさえ速いM1ですが、M1 Pro/MaxともにCPUで70%、GPUではProで2倍、Maxで4倍となっています。
これだけでも十分な凄さなのですが、ポイントはメディアエンジンです。

いくらGPUが速くなったといってもノートという電源の制約があります。
デスクトップで400Wを超えるような電力にさらに30万円近いプライスのGPUにはさすがに敵いません。

M1 MaxのGPUはAMD Radeon Pro Vega 56相当と言われています。
これはGPU界の最高峰GeForce RTX 3090と比べるとまだ3倍以上の性能差があります。

この敵わない部分を動画編集においてはメディアエンジンが補うという考え方です。
メディアエンジンはプロ御用達のProResをはじめ、h.264やHEVCといった動画形式をエンコードやデコードする専門チップものです。
動画を作成すると最後に書き出すと思うのですが主にそこで使われます。

例えば8Kの動画編集をMacBookでやろうと思えばそのままでは再生できず一旦プロキシと呼ばれる低解像度の動画に変換しないといけません。
変換に時間がかかりますし、編集時は荒い画質になります。
2K、いわゆるHDでもいくつもの画面を重ねるとコマ落ちしたりします。
今までこれらの計算はGPUやCPUでエンコードしていたのですが、これを専門にするのがメディアエンジンです。
このメディアエンジンの出来がまたモンスターなのです。

MacBookPro=MacPro?

Macの最高峰といえばMacProです。
全部盛りにすると550万円というプロ専門機です。
これを買う人のはほぼ会社で個人で全部盛りは一部のYoutuberだけでしょう。
全部盛りとは言わないまでも個人で購入できそうな控えめの12コアモデルにしても80万円はする代物です。
このMacProがProたる所以が拡張性で動画エンコーダー専門のAfterbunerカードというものをがあります。

ProRes専門のエンコーダーでこれを取り付けるとプロキシへの変換が不要なだけでなく8Kの動画を6ストリーム再生するが可能になるというカードです。
ただし追加の出費が22万必要です。

しかし、MacBookProのM1 Maxはこれを超えてきました。
メディアエンジンのおかげで7ストリームの再生が可能になりました。
つまり22万円相当のメディアエンジンをさらっとM1 Maxに載せているのです。
M1 Proの場合も載っているのですがチップの数が半分になっているので、おそらく性能も半分になりますが、それでも普通のラップトップとしてはダントツの性能だと思われます。

MacBookProで120万円以上お得に?

モンスターとなったMacBookProはM1 Maxの最小構成で38万7800円
一方CPUも同レベル(12コアXeon+Afterbuner)でMacProを構成すると104万9650円
差額は66万1850円になります。

MacProにMacBookProと同じXDRディスプレイをつけるとさらに追加で60万円。
その差は120万円を超えてきます。

もちろん、細かくいうとMacProの方がもちろん上ですが、基本となる性能は100万クラスのMacProと同じことが40万に満たない、しかもノートで実現してしまっているのです。


動画をやるなら迷わず買い

M1MaxMedia

そのほかにもニューラルエンジンという機械学習専門のチップがあり、これでAI的なことも得意になります。要はPhotoShopで人物を切り抜いたりするのが速くなります。これも地味に嬉しい機能です。
さらにHDMIポートが復活するなど動画をするには神機と断言できるものができました。
モトローラーのチップを採用している頃からMacを買ってきましたが、今回ほど迷わず購入できるMacに出会ったことがありません。
まだ実機を触っていませんが力強くお勧めできる歴史に残る名機、それがMacBookProだと思います。

Appleカテゴリの最新記事