オリンピックのウラ側(放送編)

オリンピックのウラ側(放送編)

ついに開幕したオリンピック。
今年はテレビでしかオリンピックを見ることができませんが、テレビの中継には様々なルールがあります。今回はそんな放送のウラ側をお伝えします。

五輪

中継権を持つ放送局が放送している間は絶対に邪魔しちゃいけない

当然といえば当然ですが、例えばNHKが水泳を中継している最中に他局がその競技を放送しちゃいけません。
とはいえ野球とかサッカーとか長い競技って途中経過を他局もニュースで放送したくなるのですが、これも放送してはいけません。
ではどうするかというと、文字だけ、情報だけでお伝えします。
なんで動画を使わないんだろう?と疑問が起きたときはまだこれが中継権なんだなとおもって頂ければと思います。
ただ裏技はあります。写真です。写真はなぜか暗黙の了解でつかっていいということになっていますので、静止画の写真に途中経過を乗せるという手法が多く使われます。

競技の最初と終りには合図がある

どこからどこまでが競技の映像で、他局が放送してはいけないかというのは実はあいまいなものです。サッカーであればキックオフからなのか、選手の入場からなのか、など放送している側もどこからなの?と分からなくなることが多くあります。
そこで、わかりやすくしようということで合図を中継にいれこんでいます。
今回もNHKや民放の放送をみても©️NHK All right reserveみたいなコピーライトのテロップを見ませんでしょうか?
あれが始まりと終わりの合図です。あの映像からこの競技はうちの放送局の独占だからね。という合図になっています。

提供にオリンピックロゴはNG

テレビというのは必ず提供読みがあります。
この番組は●●の提供でお伝えしましたというアレです。
オリンピックの場合、その背景にオリンピックのロゴを使いたくなるのですが、それは厳しく禁止されています。絶対に見ることはないはずです。
オリンピックの開催自体に多額のお金を支払ってスポンサーになっている企業があります。それをして初めてオリンピックのロゴを使用した商品を出すことができるようになります。なのでテレビ放送のスポンサーはあくまで番組のスポンサーでオリンピックのスポンサーではないのでロゴを使うことはできないのです。だから提供バックにオリンピックのロゴを使うことはできません。

ニュースで写真が多用されるワケ

五輪

ニュースも競技の映像を使うには厳密なルールがあります。ニュースとしてオリンピックの競技映像を使っていい尺(時間)は1競技につき3分という決まりがあります。
この尺は大会によって変化はありますが概ね3分が多いです。
というのも、これ制限がないと、時間差でその競技を丸々放送できてしまうからです。
そういうこと防ぐために尺制限が決められています。
でも金メダルを取ったりするともっと長くニュースを伝えたいですよね。でも3分の使用制限がある。それで苦肉の策として写真を使います。
なんで途中で写真が入るんだろうって疑問に感じると思うのですが、それも制限のため仕方なく写真を入れているのです。決して手抜きではなくなんとかお伝えしたいという涙ぐましい努力なのです。

オリンピックハイライトは別

尺制限が撤廃されるのがあります。それが各局が何回か放送して良いことになっているオリンピックハイライト番組。これは尺制限なしに自由に放送できます。
全ての競技をリアルタイムで見ることは不可能なので、オリンピックを堪能するためにはハイライトを見ることをお勧めいたします。


テレビの不思議カテゴリの最新記事