ニュースな言葉、今回は選挙の度にでてくる「出口調査」。実は選挙は投票前にある程度、勝負がついていることが多いのです。
出口調査で何がわかる
出口調査とはその名の通り、出口で待って調査することです。
その待っている場所が投票所の前です。
そこで調査員が「比例はどこに入れましたか?」
「誰に投票しましたか?」と聞き込みをします。
これ、別に投票日だけではないですよ。
期日前投票でも出口調査はしています。
それである程度のサンプルを取り、どこが優勢か判断するというものです。
これは統計学になりますが、ある程度のサンプリングができれば全体像をはじき出すことは可能です。
出口調査の場所は多数
この出口調査、めちゃくちゃ人手がかかります。
もちろん全ての投票所に人を手配するわけにはいきませんが、
全選挙区にいます。だって立候補する人が違いますからね。
求人サイトをみるとバイトの募集もしています。
1回してみたいバイトではあります。
ちなみに、テレビ局はNHKと民放でそれぞれが調査員を派遣します。
各々がデータを共有することはありません。
実は当確を出すのは各テレビ局の政治部がメンツをかけて出しています。
どの局よりも早く正確な当確を出すことに凌ぎを削っているのです。
そのために皆独自に調査をして、どこよりも正確で早くを目指しています。
出口調査よりも情勢分析の方が大切かも
![選挙イラスト](https://techhubmagazine.com/wp-content/uploads/2019/07/vote-3569999_1280-1024x638.jpg)
実はテレビ局や新聞社などは選挙前にアンケート調査などで、情勢分析をしています。これが実に正確で、けっこうそのまま選挙結果になります。
投票2週間前の公示日にはある程度、当選確率AとかBとか判定しています。
政党にはある程度支持母体とかで、基礎票がありますし
そこに今の風(無党派層の動き)を加味してアンケートで調整します。
びっくりするくらい当たっていますよ。
これって私が投票する意味あるのかなって考えるくらい正確だったりします。
自民党のお家芸
実はこの情勢分析が最も優れているのが自民党と言われています。
実際に見たことはありませんが、自民党の情勢分析は正確だからこそ
選挙に強いと言われています。
そこは長年、選挙を戦ってきたノウハウが詰まっているのでしょう。
激戦区は本当に激戦区
よくニュースで「激戦区のなんとか1区です」とかありますが、
あれは本当に激戦区です。
情勢分析をして出口調査をしても僅差になっているところです。
本当にフタを開けてみないとどう転ぶかわからないというところがあります。
勝てるところはほっといても勝ちますから、
この激戦区に有名どころを応援演説に入れます。
まぁ党首やら、人気の議員が演説していれば、そこは激戦区もしくはちょっと劣勢なんだな、とか思うと投票も楽しくなるのではないですか?
逆にもう勝負が見え見え、どう転がってもこの人が勝つという情勢であれば
開票0%、20時ドンで当確がでます。
つまり20時当確の人は選挙に強い人。スキャンダルでもない限り次も当選する人です。
見どころは午後8時の開票予測
NHKと民放各局が投票が締め切られる午後8時に開票予測が発表されます。
これまで各局が分析してきた情勢分析をここで初めてお披露目となります。
なぜ事前に公表できないかというと、投票する人の行動にめちゃくちゃ影響を与えるので投票が締め切られるまでできないとうことですね。
追って記事を書ければと思いますが、選挙報道ってめちゃくちゃに縛りがあります。
ザッピングがオススメ
この午後8時はなるべく全局みてください。
みんな微妙に数字が違うんです。
NHKならこの政党が勝っているのに、TBSでは負けてるぞとか
各々のプライドをかけた選挙予測が見られるのはこの午後8時なんです。
そのあと、開票が進むと徐々に修正されてしまうので、
この生の予測が選挙特番の面白さです。
もちろん、テレビ局側もそのことは熟知していてこの時の演出やCGは
予算不足といわれる中、お金を使って作っています。
なんせ報道局の威信がかかっていますからね。
そこもまた面白いですよ。
ドキドキの当確
開票の途中でTV局が速報を打つ「当確」
これって決まりはなくて、政治部の記者が情勢分析と開票状況から
「よし!決まりだ!」と判断して出しています。
最終的には人の判断なんですね。
とても記者としての力量が問われますから当確だすのはベテラン記者です。
だいたい役職がついた人がやっていたりします。
どこよりも早く出すというのが報道機関の性です。
しかし、間違えるわけにはいきません。
もう当確出すときはドキドキものだそうです。
迷っている間に他局がだしちゃたーーとかありまくりです。
とはいえ、やっぱり間違い当確ってでちゃいます。
それをゼロにするために日々調査をしています。
立候補者もテレビ局の当確を目安にしている
![](https://techhubmagazine.com/wp-content/uploads/2019/07/万歳-300x254.png)
バンザーイ
バンザーイ
選挙風物詩の万歳三唱ですが、
この万歳をする目安が、テレビ局の当確です。
各社、当確を打っているので勝利宣言をして万歳をするという流れです。
数社で勝利宣言する人もいれば、全社打つまで万歳しないぞという先生もいます。
まとめ
いかがでしたか?
ちょっと選挙がらみのことを書いてみました。
私も昔は選挙の日はテレビがつまらないのでレンタルビデオを借りていましたが
知ってみると選挙特番も面白いと思って少しでもお伝えできればと思いました。
今回の参院選がどうなるかはわかりませんが、
ぜひ皆様の清き1票を投じていただき、その後の行方をテレビでご視聴いただけたらと存じます。