知れば面白くなるニュースの言葉と裏話。
今回は「会見」「ぶら下がり」「囲み」取材です。
何それって思われるかもしれないですが、これみなさんがよく見ているものです。
会見
取材の形は様々ありますが、会場を用意して多くの記者を呼んで行われるのが会見です。みなさんおなじみの形ですね
会見の場合、まず冒頭に出席者が今回の会見で話したい要旨を述べます。
その後、大規模なものなら持ち回りやお付き合いが深い会社が幹事社となり、まず質問をします。幹事社の質問が終われば、そのあと、全記者の質疑応答となります。
会見と会議って若干似ているなと思うのですが、その時その時の雰囲気といいましょうか、空気というもので内容が変わってきます。
会見する人がうまければ集まった記者の心を掴んで核心をうまくボカしたりできます。また空気を読まない人であれば会見の空気が悪くなりヤジが飛ぶなんてこともあります。
ヤジが飛ぶ会見は気持ちいいものではありませんが、何も答える気がないのに体裁を整えるために開くような会見はだいたい炎上します。
会見には多くの記者が参加するので、中には炎上をさせようという記者もいます。多くの記者は「そういうの止めません」と思っているのですが、どうしても多くの記者が集まると1人2人出てきます。
こういうのでマスコミ嫌われるんだろうなと思っています。
いるんですよ、中には「俺こそ国民の知る権利」みたいな独りよがりな記者が。
ただ大多数の記者はそうでないし、そういう人は減ってきています。
また会見で重要なのはテレビカメラの位置です。
記者は話を聞くだけなので会場に入れればそれでいいのですが、
カメラは位置どりでいい画が取れるかが変わってきます。
この決め方はだいたいが早い者順かくじ引きです。
政府の会見などはもう毎日のことなのでみな馴れたものですが
謝罪会見などの場合は仕切る芸能事務所が不慣れだったりします。
そうするとカメラ位置どうするの!?とかでプチ炎上するのが会見あるあるです。
ちなみにこの会見、事前に決まっているものはいいのですが、だいたい会見するというのは緊急なものなので、急にお知らせが届きます。
働き方改革の中、今は人が少ないので対応が大変だったります。
ぶら下がり取材
ぶら下がりという言葉はあまり耳馴染みがないかもしれませんが
よく目にはしているはずです。
こんなやつです。
記者がめちゃくちゃ近くにわらわらいる感じのやつです。
ドラマとかでなんか事件おこしたら記者にもみくちゃにされるアレです。
実際はあんなにめちゃくちゃにしないし、罵声飛ばさないですけどね。
語源は知りませんが、見た目取材対象者にぶら下がっているような見た目です。
これって総理の場合は決められていたりしますが、多くの場合ゲリラ的に行われます。
よくあるのが取材対象者の出待ちをして、出てきたら一斉に記者が群がるみたいなのです。ゲリラ的なので対象者も答えたり答えなかったりです。
2社以上いるとぶら下がりですが、1社だとただのインタビューという形です。
すごい人だと直撃インタビューとか見出し打ちます。
この時も大変なのがカメラマン、あらかじめ決められたポジションとかないので、いかにいい画を撮るかで必死になっています。
だいたいこの時のカメラマンはガラが悪くなっているのがぶら下がりあるあるです。
囲み取材
ぶら下がり取材と見た目はほとんど変わらないのですが、囲みの場合は芸能人によく使われる取材です。
囲みという名称の割に芸能人を綺麗に撮影するために正面に記者は立ちません。
芸能人の左右に並ぶ感じになります。
実はこれ何気にパワーバランスが現れていて、芸能人の左右には芸能リポーターがいて記者は遠くになります。これは暗黙の了解というか忖度のようなもので新人記者やディレクターが何も知らずにいいポジションとると変な空気になります。
囲みはだいたい企業の発表会イベントに参加した芸能人がイベント後にメディアの取材に答えるというパターンで、芸能事務所かイベント会社が仕切ります。
そして仕切る方からお馴染みの説明がなされます。
質問はイベントに関係あるものでお願いします
ここからがリポーターや記者の腕の見せ所です。
イベントに絡めながら芸能人のプライベートやスキャンダルを聴き出します。
いかに止められない質問にするかが勝負です。
ちなみに石田純一さんはめちゃくちゃサービス精神があるのでどんな質問でも答えてくれます。神のような方です。
ちなみに囲みの後にフォトセッションになるのですが、
ぶら下がり取材の時にガラが悪かったカメラマンが高い声で
「目線お願いしま〜〜す」
というのがなんだかなと思うのが囲みあるあるです。